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2022.03.09

丸の内病院のはじめてのCPC

令和3年に当院は基幹型研修病院になったところですが、令和431日に初めてClinico-Pathological Conference(CPC)を開催しました。

 

 

 

 

 

CPCの形式には、研修医が病理結果を含むすべての資料に目を通した上で実施する教育型CPCと、研修医は病理結果を知らない状態で病態を推論する従来型がありますが、当院では従来型CPCを実施することにしました。

 

 

腹部の原発不明癌で、膵癌なのか、胆管癌なのか、十二指腸癌なのかと疑われた症例でした。3人の研修医たちは十二指腸癌と推論しました。一方、内科や外科の上級医らは、膵癌が最も疑わしく、胆管癌の可能性もあると考えていたようでした。

 

 

病理診断は十二指腸癌ではなく、膵癌か胆管癌かの断定は難しいが、それらのどちらかだろうとのことでした。

 

 

研修医諸君らの推論が否定されたのは残念でしたが、彼らが必死に勉強していることはよくわかりました。

 

 

出席者にアンケートを取ったところ、中には厳しいご意見をいただきましたので、この結果は次に活かそうと考えています。

 

 

とりあえず、今回は有益なCPCになったと喜んでいるところです。

 

 

実はこのCPCの前日にまた剖検が行われました。当院第2番目の剖検症例です。

当院には解剖室はないので、ご遺体を大学病院まで運んで剖検を行いました。この日は剖検を見たこともない2人の研修医と私の3人で大学の剖検室に行きました。

 

 

その時に、大学の病理の先生から、

 

 

「どうしたんですか。丸の内病院のactivityが急に上がった。すごい。」

 

と言われて、ちょっと嬉しくなりました。

これも、この病院が研修病院になったからで、やっぱり、研修医を育てることは、病院自体のためでもあるのだと、改めて思いました。

 

 

 

多田剛